サザビーズで朝食を
06 土曜日 6月 2015
Written by KaoruHobbs in アンティーク, イギリス生活, コンティネンタル 陶磁器, ドレスデン ドイツ
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ロンドン、New Bond Streetにあるオークションハウス サザビーズで18世紀のマイセンのプレビューと新たなMeissen COUTUREの紹介を兼ねてマイセン副社長のMrs Liane Wernerさんのご招待でBreakfast Talk に参加してきました。
朝の8時半の開始ということで参加者は25名。まずはザザビーズのRichardさんの挨拶から始まって立食の朝食が運ばれました。次から次へと美味しそう〜なペイストリ、フルーツなどが運ばれてくるのですが、紅茶を右手に片手で頂くのも品が無く、まさか展示してあるアンティークの横にティーカップを置いてから。。。なんて恐ろしくてできないですよね。しぶしぶ 『No Thank you”』と 何も食べられず….. こんな時にソーサーと皿が一体となったテニスセットがあれば便利なのにと思いながら。。トークが始まりました。
まず最初に紹介されたのはこ素晴らしいコーヒーポット。ヨーロッパの磁器のなかで
一番古い1713年の作品です。
そう、ヨーロッパで初めて硬質の磁器の製作に成功した ヨハン フリードリッヒ ベトガーの作品です。
『どうぞ、手にとってご覧ください』 と言われても、恐ろしくて手にとれず、サザビーズのRichard氏にお願いして観せていただきました。
裏側にはファイヤーマークがくっきりと見え、モールドの型番号がかかれていました。マイセンの創業は1710年ですが、この作品(1713年)はマイセンのバックスタンプ剣マークが使われる以前の作品なんですね。 マイセンの剣マークは1722年から使われるようになります。絵ずけはHausmaler (House painter)と呼ばれるマイセンから独立した画師達。この絵付けの特徴は、蜘蛛の巣から垂れ下がった蜘蛛を鳥が今にも突っつく様子が上手く描かれているところです。
優れたHausmaler達があえて磁器窯元との雇用契約を結ばなかった理由の一つは、束縛されずに、自分の作品を描くことができ、自分のサインを作品に残すことで王室がパトロンとなり大成功する可能性があったからです。
メーカーと雇用契約を結んでしまうと、優れた画師を他の窯元から横取りされないように 窯元はその画師を悪い条件で拘束してしまう事がありました。
予想額15000ポンドから20000ポンド(日本円約300〜400万円) サザビーズでのオークションは6月9日に行われます。
最後にお土産でMeissen Coutureの本とカタログをいただきました。早朝の2時間程度でしたが、素晴らしい思い出になりました。
Mrs Liane Wernerさんのお話にあった、マイセンの歴史、内話など、またの機会にブログでお知らせしましょう。